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関東・関西圏の飲食店の違いをデータを元に紐解く

データ分析

関東と関西、飲食店の違いとは?

西と東に長くのびる日本列島では、関東圏と関西圏で文化の違いがみられます。
飲食業界でも関東と関西には違いがあり、関東圏では洋食やカフェといったイメージが強く、関西圏ではお好み焼きやたこ焼きなどの粉もの、和食といったイメージがあるのではないでしょうか。

このような関東と関西の飲食店の違いについて、飲食店.COMが調査を行いました。
その結果、関東の方が多い飲食店は洋食やエスニック料理、ラーメン、中華であることがわかりました。

(参考記事)
株式会社シンクロ・フードのプレスリリース

特に東京都と神奈川県には洋食店が多く、埼玉県ではラーメンが多いという調査結果になっています。
一方、関西の方が多かったのは和食とカフェでした。
京都府で和食の割合が高く、兵庫県ではカフェが多く出店しています。
カフェといえば関東圏というイメージが強いのですが、実際には関西の方が出店数が多いという結果が出ています。

食文化の違い

食文化も関東と関西では違いがありますね。
よく知られているのが、和食の基本である出汁の違いです。
インスタント麺のどん兵衛が、関西と関東とで味付けが違うことを知っている方も多いのではないでしょうか。

関東では鰹節などの魚で出汁を取るのが主流で、関西は昆布で出汁をとるのが主流となっています。
これは関西の水が軟水で、関東が硬水である事が大きな理由です。
硬水はミネラル成分が多く含まれているので、昆布から出汁をとりにくいのですが、関西の軟水は昆布の成分をしっかりと引き出すのに適しています。
このため、関西では昆布出汁が基本となったと言われているのです。

味付けも関東の方が濃く、関西はあっさりめという違いがあります。
また醤油も関東では濃口醤油やたまりを使いますが、関西では薄口醤油を使って素材の色を生かすという料理法が取られます。

出し以外にもさまざまな違いがあります。
例えばウナギの料理法です。
ウナギの蒲焼きは、関東は背開きですが、関西は腹開きです。
これは関東は江戸幕府が置かれていた地ですから切腹を連想される腹開きがタブーになり、関西は商人の町ですからそのようなタブーはなく、逆に商人同士が腹を割って話そうという意味で腹開きが一般的になったと伝えられています。

このほかにも葱の種類も異なります。
関東は白ネギを使いますが、関西は青ネギを使うケースが多いのです。

最近は食の欧米化や核家族が進んでいることもあり、このような違いは薄れてきました。
しかし伝統料理である和食の専門店では、現在も関西と関東とでは異なる特徴があるといえます。

このほかにも関西ではちくわぶやはんぺんを食す習慣が少ない、すき焼きの作り方が違う、関東の卵サンドはゆで卵を潰したものを使うが、関西はパンにケチャップとマヨネーズを塗って卵焼きを挟むことが多いなど、さまざまな違いがみられます。

関東で生まれ育った人が関西で出店する、逆に関西で生まれ育った人が関東で出店する場合は、このような違いを頭に入れておき、どのような味付けが好まれるのかをしっかりと調査しておくことをおすすめします。