飲食業はマルチな才能が求められる総合職
飲食業は転職先として人気の職種の1つです。
カフェや居酒屋、バー、レストランなどさまざまな業態がありますが、いずれも食べ物や飲み物を提供するのが主体の職業となります。
しかし、食べ物の専門職という側面だけで飲食業をとらえていたのでは、業界で成功することはできません。
飲食業は料理からサービス、経理、マーケティング、接客などビジネスに必要なあらゆる要素が求められるマルチな職種だからです。
このため他業種からの転職や起業が多く、まったくの無経験からの出発しても成功する可能性が高いのが特徴となっています。
飲食業で求められるスキル
飲食業はおいしい料理を提供すればいいという専門職ではなく、総合職です。
いくらおいしい料理でも、不潔な店舗やサービスが悪ければ集客できませんし、インテリアもよく店員のサービスがよくても、食材や人件費、家賃などの経費が高すぎると経営破綻してしまいます。
飲食業では総合的な能力が求められますが、その中でも最も必要なのが、コミュニケーションスキルです。
接客業なのですから、お客様が気持ちよく過ごせるよう配慮できなければいけません。
また、スタッフ同士とのコミュニケーションもスムーズにできなければ、仕事が円滑に進まないでしょう。
異業種からの参入の場合、コミュニケーションスキルが高い人材は、大いに歓迎されます。
また、飲食店は昼食時などに一気にお客さんが来店し、混雑を極めます。
客足に波がありますから、混雑時でも暇な時間帯でも、満足度の高いサービスを提供するスキルが求められます。
お客様に相席を求めるなどのコミュニケーションスキルはもちろんのこと、全体を見渡してどうすればよりスムーズ、かつ快適にサービスを提供できるかを考えるマネージメント能力も必要です。
人材育成、イベント運営などの経験があれば、そのスキルを十分に生かすことができます。
このような接客に関するスキル以外にも、マーケティングスキルも必要です。
時代の移り変わりは早く、消費者が求めるニーズはどんどん変化しています。
時代の変化に素早く対応し、今、何が求められているのかを的確にキャッチして、メニューやサービスに取り入れていくアンテナを持たなければいけません。
出店地域でどのような店舗が求められているのかなど、トレンドに敏感なお店しか生き残っていけないからです。
マーケティングの経験があれば、その能力を十分に発揮できます。
また、スピーディーに料理を提供するためには、適切な調理工程の管理や在庫・製造工程の管理などのスキルも必要です。
工場などで管理業務の業務の経験があれば、厨房での管理業務に生かせます。
デスクワークで経理のスキルがある場合も、日々の売り上げ管理や損益計算書の作成、資金繰り計画など財務関係で活躍できます。
飲食店では経理のスキルを持つ人が少ないので、歓迎されるスキルです。
飲食店はマルチなスキルが求められます。
他業種からの転職や起業でも、これまで自分が培ってきた実績を十分に生かせば、どんどん活躍できるでしょう。