店舗によって味が異なるラーメン屋
ラーメンと一言で言っても、みそや醤油、豚骨、塩……と味が異なり、細麺や太麺、ちぢれ麺など店舗によって扱っている麺の種類さえ異なってくる料理がまさにラーメンです。
ラーメン屋の店長になると、まず「自分の店のラーメンはこの味だ」というのを決めないといけません。
ただ、ここでいう店長には二パターンに分かれることを想定する必要があります。
一つは全国展開などを行っているチェーン店の店長になる場合です。
この場合、味は本店が決めたものを再現していることが多いので、店舗によっては味の追求を店長が行うことはありません。
ただ、お店が置かれた地域の特産物を活かしたり、その地域の人達に愛されるためのオリジナルメニューを考案する場合もあります。
このようなチェーン店で修業を積み、そこから得られた様々な経験をもとに「自分の味」を追求するため独立し開業するというラーメン屋の店長も珍しくありません。
二つ目の店長のパターンは、まさにそういったチェーン店から独立して開業を行った店長です。
本店や本社にいる経営者が運営について考えるというわけではないので、何味をメインにするのか、どのように出汁を取るのか、どこにお店を建てるのかなどを全て自分で考える必要があります。
もちろん味の追求だけでなく、食材の仕入れの予算や売り上げ目標、店員の雇用などについて考えるのも仕事の一つです。
ラーメンは仕入れ先一つで大きく味や特徴が異なりますから、多くのラーメン屋の店長はこの「味の追求」を常に行っています。
快適なお店作りをするのも仕事
多くの人は、美味しさが同じくらいの店舗が二つあった場合、どちらに入るかはお店の雰囲気や清潔さで比較し入るお店を決めます。
せっかく美味しくても、不潔なお店であったり食事するのに落ち着かない空間であればリピーターを得るのは難しいものです。
そのため、ラーメン屋の店長であれば味の追求以外にも居心地の良いお店作りの追求が求められます。
特に、ラーメンは年々店舗が増え激戦区と呼ばれる地域がどんどん増加しているため、味以外の面で他店との競争が必要になることが増えました。
「味が良ければそれでいい」というお客さんや、「内装が綺麗なお店だと入りやすい」というお客さんなど、ニーズは人によって様々です。
それらになるべく多く応え、一人でも多くのリピーターとなるお客さんを獲得することがラーメン屋の店長として成功していく道と言えます。
また、中には内装や接客で個性的なお店作りを行い、メディアに取り上げられ客数を増やすというラーメン屋もあります。
味や雰囲気などを含め、トータルで「どのようなお店にしたいのか」というビジョンをしっかり見据えて、それを追求していくというのがラーメン屋の店長と言う仕事なんです。