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食品衛生管理者

食品衛生管理者

食品衛生管理者の仕事について

食品衛生に関わる仕事の一つとして、食品衛生管理者があります。
この仕事は、食品加工工場などの現場において、製造過程の衛生状態が正しく管理されていることを確認し、管理することが目的となります。

具体的に食品衛生管理者を置かなければならないとされているのは、全粉乳・加糖粉乳・調製粉乳・食肉製品・魚肉ハム・魚肉ソーセージ・放射線照射食品・食品油脂・マーガリン・ショートニングの加工を行なっている場合です。
これらの加工を行なっている場合には食品衛生管理者を置き、保健所に対して届け出なければなりません。
名前が似ていますが、次のページで紹介する食品衛生責任者とは別のものとなります。

この食品衛生管理者となるためには資格の取得が必要です。
食品衛生管理者になるためには、以下の4つの要件の内一つを満たさなければなりません。

1つ目の要件は医師・歯科医師・薬剤師・獣医師の資格を取得していることです。
このいずれかの資格を所有している場合、他の条件はなく食品衛生管理者になることが出来ます。

2つ目の要件は学校教育法に基づく大学において、医学や歯学、畜産学などの課程を修めて卒業していることが条件となります。
こちらも、要件を満たせば別の要件は必要となりません。

3つ目の要件は厚生労働大臣によって登録されている管理者養成施設を卒業していることです。
これは完全にこの資格取得のための要件となりますので、他とは違ったものとなります。

そして最後の要件が、高校ないしは中学の卒業、あるいはそれと同等の学力があることを前提条件として、その上で衛生管理業務に3年以上従事していることが条件となります。
こちらの要件は実務経歴があれば誰でも満たすことが出来るというのが特徴であり、取得が最も簡単な方法となるでしょう。

衛生検査のうちの一つ、ATPふき取り検査

衛生管理の仕事としては、食品などの衛生検査があります。
検査の項目としては、放射性物質検査やアレルギー物質検査、施設衛生調査、微生物検査など。
当然ながら、安全な食品を消費者に届けるためには、細菌やカビの検査も入念に行うことが重要です。

衛生検査にはさまざまな方法が取り入れられており、そのうちの一つとしてATPふき取り検査があります。
これは、微生物や細菌、汚れなどをチェックするものです。
ATPふき取り検査をする際には下記のようなキットを使って行うことになります。

参考:ニッタ株式会社のATPふき取り検査測定器

「ATP」とは生物の中に必ず存在する化学物質のことを指します。
食材を調査した際にATPがあれば、そこに細菌が存在していることが判断できるという仕組みです。

食材に対して検査するだけではなく、工場や医療施設、保健所、ホテルなど、施設の中もATPふき取り検査の対象となります。
さらに、化粧品などに対してもこの検査を取り入れることがあります。

衛生検査の方法として、ATPふき取り検査というものがあるということを知っておくと、その仕事に携わることになった際にも便利でしょう。