養蜂家の仕事内容
養蜂家というのは、蜂を飼育してハチミツやローヤルゼリー、プロポリスあるいは蜜蝋などを採取する人のことを言います。
私たちがミツバチと関わってきた歴史は非常に古く、1万年以上にも遡ると言われています。
紀元前6000年のスペインの洞窟の壁画にはすでにハチミツを採取する人々の姿が描かれていますし、エジプト文明やメソポタミア文明でも紀元前6000年前以上からミツバチを飼ってハチミツを採取していたことがわかっています。
アメリカ大陸でも、古代インディオの時代からハチミツは「人間を無知から目覚めさせるために地上に遣わされたもの」と信じられていました。
現在行われている近代的な養蜂が確立したのは19世紀半ばのことで、蜜を巣箱から取り出すために考案された遠心分離機や長方形の巣箱が考案されたのもこの時期です。
養蜂家の魅力
養蜂の大きな魅力は、ハチミツを採取する過程の多くが手作業で行われていることにあります。
1960年代に起こった自然回帰ムーブメントを機会にハチミツに対する注目が集まり、巣箱の設置方法などに関して数多くの研究がなされました。
アマゾン流域やアフリカ、アジアでは現在でも9000年前と同じ方法でハチミツが採取されています。
ハチミツというのは単糖類と呼ばれる糖分で出来ており、消化器に負担をかけずに消化吸収されるため、エネルギーに素早く転換されます。
それだけではなく、ハチミツに含まれるグルコン酸という成分には殺菌作用があるため、喉の痛みや口内炎などのトラブルにも強い効力を発揮します。
このように優れた効能のあるハチミツを採取する養蜂家の仕事は、ナチュラルな天然素材に興味のある人にとっては魅力的な職業と言えます。
養蜂家になるために必要な資格やスキル
養蜂家になるために絶対に必要な資格というものは特にありませんが、はちみつマイスターの資格を取得しておけば養蜂家に就職する際にも有利になります。
はちみつマイスターというのは日本はちみつマイスター協会が実施している認定試験によって与えられる資格のことで、基礎・初級・中級コースがあります。
はちみつマイスター基礎・初級講座は土日の2日間、はちみつマイスターが開催しているコースに参加することで習得することができますので、興味がある人は同協会に問い合わせてみることをおすすめします。
初級講座に参加して試験を受け、合格すると「日本はちみつマイスター協会 認定アドバイザー」の肩書きを名乗ることができるようになるばかりではなくて、中級講座に進むことが可能になります。
はちみつマイスター基礎・初級講座の受講料は78,840円、申込みは協会で受け付けています。