食に関する職業に興味がある人に向けた情報サイト
  1. >
  2. >
  3. 飲食店で重要な「クリンリネス」って?

飲食店で重要な「クリンリネス」って?

クリンリネスとは

クリンリネスとは、「清潔であること」という意味です。
飲食店の場合は、店内や厨房がいつも清潔で、衛生的であることをいいます。

もともとは、マクドナルドが店舗経営の原則として実践している「QSC」から普及しました。
QSCとは、Quality(品質)Service(サービス)Cleanliness(清潔)ののことをいいます。
そしてこの3つを徹底すれば、Value(価値)が生まれるとして、「QSC+V」とも呼ばれています。

クリンリネスの目的

飲食店においてクリンリネスは、特に重要なポイントとなります。
なぜなら人が口に運び、体内に取り入れる「食べ物」を扱う商売だからです。
もしクリンネスが保たれていなければ、食中毒が発生するかもしれません。
つまり、人の命や健康に関わる商売なのです。

飲食店にとって、もっとも怖いリスクの1つが食中毒です。
厚生労働省の発表をみると、国内の食中毒の約60%が飲食店で発生してます。
しかし食中毒は、衛生管理(クリンネス)を実行することで予防が可能です。

また、お客様も飲食店に対する清潔感は厳しくチェックをしています。
少しでも不潔であると感じたら、次から足を運ばないお客様も多いのです。
それだけでなく、口コミやネットで悪い評判が広まる可能性もあります。

クリンネスの徹底はお客様の健康を守り、自店の経営を向上させるためにも必要不可欠な原則なのです。
特にコロナ禍以降、清潔・衛生面に関する関心が高まっています。
また、お持ち帰りやデリバリーに対応するお店も増えてきました。
調理してからお客様が召し上がるまでに時間がありますから、食中毒の対策の重要性は増しています。

クレンリネスの実践手順

食中毒の予防に当たって厚生労働省では、細菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」が三大原則だといいます。
そのためにも、クレンリネスの「見える化」を推進しています。
まずは衛生管理計画を作成し、クリンネスの実践マニュアルを作りましょう。
清掃する場所をリストアップし、定期的に清掃が必要な箇所に対しては、いつ清掃を行うかを明記します。
トイレやキッチン、ホールなど店内の清掃はもちろんのこと、調理器具や調理機器、冷蔵庫、食器など、すべての清潔に心を配りましょう。

また、従業員の健康チェックもしっかりと行い、入店後やトイレの後の手洗いの徹底、三角巾やキャップの着用も義務づけることをおすすめします。
スタッフ全員がクリンネスについて理解を深めることが重要で、スタッフが店内に雑菌を持ち込まない意識を高める必要があります。
食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌は、人のケガやニキビ、フケなどに付着します。
また、ノロウイルスなどの感染症にも注意が必要です。