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板前の仕事について

調理の仕事のなかでも特殊な体系をとっているのが、板前という仕事です。
板前というのは言ってしまえば日本料理のプロフェッショナルであり、日本料理を専門に日本料理店で調理を行う人のことを指しています。
ただ、この日本料理というのは非常に奥が深く、学ぶのが大変であると言えるでしょう。

日本料理の特徴として、「食材を活かした料理作り」というものが挙げられます。
他の国の料理以上に、食材の鮮度や旬、品質などが大きな意味を持っています。
そのため、日本料理を取り扱う料理人である板前になるためには、良い食材を見抜き選ぶことが出来る目がなければなりません。

この目を得るためには、経験を積んでいく他ないというのが現実です。
そのため、多くの板前は板前の師匠をとって弟子入りし、厳しい下積み時代を過ごしていくことになります。
そんな修行のなかで素材選びや味付け、盛り付けなどを学んでいき、ようやく客に出せる料理が作れるようになるわけです。

板前というと寿司職人のイメージが強いと思いますが、実際には日本料理全般を担当する料理人です。
会席料理や鳥料理、天ぷら、川魚料理など、幅広い料理の種類があり、すべてについてある程度理解して作ることが出来なければ一人前の板前ということは出来ません。
その上で、どれか一つを専門とすることで、ようやく独り立ちすることが出来るようになるわけです。

板前の適性

では、板前になるにはどんな人間性が必要となるのでしょうか?板前に適している人について紹介していきたいと思います。
まず、何より大きなハードルとなる「修行」を乗り越えるだけの忍耐力を持っていなければなりません。
実はこれこそが最も難しく、修行の厳しさに耐えかねてリタイアしてしまうというのは数知れません。

この先の能力というのは、忍耐力に比べると二の次で、ある程度はその修行のなかで習得することが出来るものです。
次に必要なこととして、手先の器用さがあります。
日本料理は見た目にも美しい料理を目指すものですから、細かい包丁入れなどを行わなければならないことが多くあります。

また、伝統にとらわれすぎてしまうのも良いことではありません。
伝統が重要な料理ではあるものの、常に時代の流れを知り、柔軟に取り入れていくことができる柔軟さを持っていなければ、日本料理店を持って成功することは難しくなるでしょう。

板前として仕事をするために、独特な資格というものは必要なく、調理師免許があれば問題ありません。
だからこそ、その他の部分で勉強し、カバーしていくことが重要な、なるのが難しい調理の仕事ということが出来るでしょう。