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食肉加工工

食肉加工工の仕事内容

食肉加工工とは、牛肉や豚肉、鶏肉などの食肉をハムやベーコン、ウインナーなどに加工する仕事をする人たちを指します。
それぞれの製品に応じて異なる製法が取られますし、使用される機械も違いますので、多彩な知識や技術が求められます。

たとえばハムは豚肉を使うことになりますが、肉はブロックのまま使って、塩や砂糖、香辛料などを混ぜた液に漬けます。
その後、皮の中に肉を入れて乾燥させスモークさせます。
最後に、煮るか蒸すかして仕上げるという工程を取ります。
生ハムの場合、最後の加熱工程は入らず、スモークの時間を長くして乾燥させることで仕上げます。

こうした基本的な工程に加えて、メーカーや商品ごとに微妙に使用原料を変えたり、工程にかける時間や温度などを調整したりして独自の味を作り上げることになります。
安定した品質を保つため、明確な製造マニュアルが存在していますので、それに従って作業することになります。

直接的な加工作業の他に、出来上がった加工品の包装や使用する機械の洗浄やメンテナンス、製品の軽量などの仕事も行います。
部署によっては商品開発や、製造工程のチェックや品質管理といった仕事が任されることもあります。

食肉加工工として働く魅力

日常の食生活に欠かせない食品を製造していますので、お客様のもとに届けられておいしいと思ってもらえることが一番の魅力でしょう。
また、手際よく作業をしておいしい製品を美しく仕上げられる時にも達成感を味わえるものです。

分量の調整や調味料の配合、機械の操作などは慣れとスキルが求められるもので、仕事を続けていくうちに、どんどん正確さとスピードが増していくことになります。
こうしたスキル向上を身をもって体感できるのも、この仕事の魅力と言えるでしょう。

食肉加工工に必要な資格やスキルはある?

食肉加工工になるには、特に資格が求められることはありません。
まったくの未経験でも仕事を始めることができますし、正社員でなくてもパートなどの形で働く人も多くいます。
企業が新卒社員として募集をする場合、食品に関する履修を行う高校や大学などに求人が出されるケースが多いです。
とはいえ、学歴が強く重視されることはありませんので、幅広い人に開かれています。

入職してからスキルを上げられるよう、社内での研修制度が設けられていることがほとんどです。
そのため、必要なスキルは入職後に見に着けることができます。
作業自体に資格は不要なのですが、工場を管理するという立場で見ると食品衛生管理者を置く必要がありますので、講習を受けて管理者となれると良いでしょう。
また「ハム・ソーセージ・ベーコン製造技能士」という資格があり、高度なスキルを持っているという証明ができますので、将来的に目指すこともできます。