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チーズ職人

チーズ

チーズ職人の仕事内容

チーズ職人というのは、乳牛やヤギ・羊のミルクからチーズを作る職人のことです。
チーズというと、スイスやフランスなど、ヨーロッパの国では昔から盛んに作られてきました。
チーズの起源は非常に古く、紀元前4000年頃のエジプトの壁画にはチーズの作り方が描かれています。
また、紀元前3000年前のインドで作られた「リグ・ヴェーダ」という聖典でもチーズについての言及があります。

日本ではチーズというとヨーロッパから比較的最近輸入された食品というイメージが強いのですが、実はチーズ様の食品が飛鳥時代に作られていたという記録が残っています。
当時は「蘇」と呼ばれており、牛乳を煮詰めて固めたものだったと言われています。

江戸時代になると8代将軍徳川吉宗がインドから白牛3頭を輸入し、その牛乳を使って白牛酪が作られるようになりました。
輸入された3頭の牛は、11代徳川家斉の時代には70頭まで増えたということです。
日本でヨーロッパ型のチーズが作られ始めたのは明治8年のことで、その後昭和30年代からチーズの消費が急速に伸び始め、チーズ職人の需要が高まっていきます。

チーズ職人の魅力

現在、市販されているチーズのほとんどは工場で生産されていますが、小さなチーズショップなどで売られているチーズ職人が苦心して作った手作りのチーズにはまったく違った味わいがあります。
塩加減やテクスチャ、味わいなどはチーズ職人によってさまざまですから、チーズ通はチーズ職人の腕の良し悪しでチーズショップを選ぶことになります。
良いチーズを作れば買い手は確実に応えてくれる点がチーズ職人として働くことの醍醐味です。

チーズ職人になるために必要な資格やスキル

チーズ職人になるために必要な特別な資格というのはありませんから、チーズ工房などに直接入って修行するのが一番手っ取り早い方法です。
チーズ職人の養成学校などもできてきているので、そこで学べば系統的にチーズ作りを学習することができます。

海外に行ってチーズ職人になるための勉強をしたいと言うのであれば、留学先はフランスがおすすめです。
フランス人はチーズの製造工程を学ぶことのできる国立の専門学校があり、留学生も受け付けています。

その一つであるブザンソン・マミロール国立乳産業専門学校はパリからTGVで約2時間、ブザンソン市にあります。
1888年に創設されたこの学校では「乳業に関する学士号」「乳業に関する博士号」などの資格を取ることができます。

また、スイスとの国境に近いジュラ県に位置するポリニー・国立乳酸業・ビオテクノロジー専門学校でもチーズ職人に必要な微生物の知識などを学ぶことができます。
フランス語に自信のある人は問い合わせてみるといいかもしれません。